Works
森林公園インフォメーションセンターわくわく森林ハウス
「わくわく森林ハウス」は、森林の保全と健康づくり・野外学習がテーマの石川県森林公園内に位置し、活動と交流機能の拡充基地をめざす森林文化体験学習施設である。具体的には公園のインフォメーションをはじめ、体験・展示による自然との触れ合いや学習を行う場づくりである。
建築の設計に際してまず決定したプログラムは、
1)駐車場として平坦にされる前の低いコブ状の地形を建物によって復原すること。
2)自然と建築の対話を明確にするために、建築内部が森林のある自然環境に対して開放的に連なる面と、駐車場などの人工環境に対して壁によって閉鎖的となる面とを対比的にデザインすること。また、中央部に中庭をとり、オアシス的な外部空間をとること。
3)地元産木材100%利用を目指すと共に、木の空間の楽しさや驚きを提示したい。
この3項目が、建築に要求された諸室とその機能を満たしながら完成したのが本建築である。
主体構造として建物長手方向両側に1間半の立体フレームを配して建物全体の剛性・耐力を確保し、その間の7間巾に集成材とスチール斜材を組合せた木造トラスを架け、フレキシビリティのある大空間を実現し展示ギャラリーや学習ホールなどに利用している。
柱・梁等の・構造材、外壁や内装等の仕上材、建具、展示什器・家具等、建物全てに県産材のスギ・マツ・能登ヒバを使用し、地元産材の利用の促進に寄与すると同時に、木のぬくもりを大切にしながら地形や森林環境や動線施設に同調させている。
構造 : 木造
規模 : 平屋建て
延床面積 : 990㎡
用途 : 管理事務所・ギャラリー・多目的ホール
木青連 木材活用コンクール 林野丁長官賞「最優秀賞」(2003)
石川建築賞知 事賞「最優秀賞」(2003)
日本建築学会作品選集2004
中部建築賞 入選(2003)
いしかわ景観賞 優秀作(2003)