Works
金沢城公園玉泉院丸庭園 玉泉庵
大正11年に建設された酒蔵の歴史的建築物としての魅力を残し、北陸コカ・コーラボトリングと若鶴酒造の会社創業のシンボルとして研修施設に再生させた。デザインテーマは、土蔵造りの伝統的外観の特徴と、大屋根の下に連続する登り梁の迫力を活かし、さらに永く使い続けることができる魅力ある空間に改修することである。また、酒造りの精神を次の時代に継承し、時間軸の中で生きる喜びが実感できる建築に再生させることである。
蔵の中へ至るアプローチは、石畳の苑路を通って鉄骨の十字形を潜ることから始まる。玄関前の庭では、巨大な屏風状スクリーンと移設された煙突が来館者を迎える。その景色を眺め佇むことで意識の切換と場の転換を行い、玄関に至る。内部には、東西の両側に展示スペースがあり、西展示室は酒樽と展示壁が対峙する通路状空間である。二つの展示室の大きなゲートを潜ると階段状の吹抜空間に至る。本施設のクライマックスはこの場所であり、上部に連続する登り梁の迫力ある姿が堪能できる。酒蔵の外観からは想像できない大胆な空間演出で来館者の高揚感を誘い、食事やコンサートを含めた非日常的な研修シーンが生まれることを期待している。
石川県金沢市
構造 : 木造
規模 : 平屋建て
延床面積 : 165.84㎡
用途 : 茶室・休憩所
構造 : 木造
規模 : 平屋建て
延床面積 : 165.84㎡
用途 : 茶室・休憩所
受賞歴
第36回石川建築賞「入選」(2015)
第22回いしかわ景観大賞「景観大賞」(2016)




