Works
若鶴酒造大正蔵
大正11年に建設された酒蔵の歴史的建築物としての魅力を残し、北陸コカ・コーラボトリングと若鶴酒造の会社創業のシンボルとして研修施設に再生させた。デザインテーマは、土蔵造りの伝統的外観の特徴と、大屋根の下に連続する登り梁の迫力を活かし、さらに永く使い続けることができる魅力ある空間に改修することである。また、酒造りの精神を次の時代に継承し、時間軸の中で生きる喜びが実感できる建築に再生させることである。
蔵の中へ至るアプローチは、石畳の苑路を通って鉄骨の十字形を潜ることから始まる。玄関前の庭では、巨大な屏風状スクリーンと移設された煙突が来館者を迎える。その景色を眺め佇むことで意識の切換と場の転換を行い、玄関に至る。内部には、東西の両側に展示スペースがあり、西展示室は酒樽と展示壁が対峙する通路状空間である。二つの展示室の大きなゲートを潜ると階段状の吹抜空間に至る。本施設のクライマックスはこの場所であり、上部に連続する登り梁の迫力ある姿が堪能できる。酒蔵の外観からは想像できない大胆な空間演出で来館者の高揚感を誘い、食事やコンサートを含めた非日常的な研修シーンが生まれることを期待している。
富山県砺波市
構造 : 木造
規模 : 2階建て
延床面積 : 990㎡
用途 : 展示・研修施設
掲載雑誌 : 新建築2013.9月号 日経アーキテクチュア(20130725)
構造 : 木造
規模 : 2階建て
延床面積 : 990㎡
用途 : 展示・研修施設
掲載雑誌 : 新建築2013.9月号 日経アーキテクチュア(20130725)
受賞歴
景観広告とやま賞「景観広告賞」 2013
照明普及賞2014
第45回富山県建築賞
グッドデザイン賞2014
中部建築賞「入賞」2014
北陸建築文化賞2014
うるおい環境とやま賞「土の賞」2019